研究テーマ
Research News Details
未来を拓く人間脳科学
超高齢社会・災害の多発・スマート社会。環境や社会の変化は我々の生活や価値観をどう変えるのでしょうか。認知・脳科学の視点から、人間らしい生き方、技術や社会のあり方について未来への提言を目指します。
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超高齢社会・災害の多発・スマート社会。環境や社会の変化は我々の生活や価値観をどう変えるのでしょうか。認知・脳科学の視点から、人間らしい生き方、技術や社会のあり方について未来への提言を目指します。
米国応用言語学会の会議において、UCLのAndrea Revesz氏との共同研究をInvited Colloquiaで発表しました。私たちの研究は、脳イメージングの分野では困難な、自発的な発話時に起こる神経活動に焦点を当てたものです。さらに、第二言語習得の分野における新たな課題である、災害時の第二言語での自発的な発話を支える脳活動を調査したことでも意義が高い研究です。私たちの発表は、招待コロキウムの一部として行われ、参加した研究者から好評をいただきました。
さらに、モデル音声を模倣することで第二言語の上達を促す言語練習であるシャドーイングに人の顔が与える影響を調べた別の研究(関西学院大学門田教授との共同研究)についても発表しました。研究の結果、人の顔の有無によってシャドーイングが促進されること、学習者が顔の情報を多用して脳内の言語音声活動を高めていることが確認されました。シャドーイングにおける顔情報の重要性が科学的に検証されたことは、これまでの研究では音にしか着目していなかった言語教育分野の研究者から今後の発展可能性について様々な意見をいただきました。
全体として、多様な応用言語学の研究者と意見交換し、研究成果を共有するとても有意義な時間を過ごすことができました。今年の参加者は1,820人で、応用言語学会が主催する会議の中ではかなり大規模のものです。また来年も参加できるように面白い研究を続けて行いたいとおもいます。 (鄭)