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202509.18 孤独感の高い人における社会的プレッシャーが顔の感情認識に及ぼす影響とその神経メカニズム(ICON2025 ポスター発表) Posted in 研究

顔の感情認識と孤独感の関連については、先行研究で一貫しない結果が報告されています。しかし、その中には、孤独感の高い人は十分な認識能力を持ちながらも、社会的プレッシャー下ではその能力を発揮できないと示唆する研究もあります。現在のところ、この関係は行動レベルで示されているものの、認識失敗の背後にある神経メカニズムはまだ明らかにされていません。
本研究では、悲しい表情の認識に関する先行研究の行動結果を再現し、認識の正確さは孤独感そのものではなく、孤独感と社会的プレッシャーの交互作用によって予測されることを確認しました。さらに、紡錘状回および扁桃体の活動に差が見られ、顔処理と脅威処理の組み合わせが、プレッシャー下における孤独感の高い人の悲しい顔認識失敗に関与している可能性が示されました。これらの成果を「孤独感の高い人における社会的プレッシャーが顔の感情認識に及ぼす影響とその神経メカニズム」というタイトルのポスターにまとめ、2025年9月15日〜20日にポルトガル・ポルトで開催されたInternational Conference on Cognitive Neuroscience – ICON2025(ICON2025)にて発表しました。
学会期間中は、シンポジウムに参加して国際的な研究者と議論する機会を得たほか、ポスター発表者同士でも意見交換を行い、研究ネットワークを大きく広げることができました。さらに、学会終了後にはポルトの食事や美しい景観も楽しみ、学問的にも個人的にも非常に充実した経験となりました。
(デニルソン ブリリアン)

International Conference on Cognitive Neuroscience – ICON2025
https://icon2025.pt/

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