Jeong H, Kim JH, Yano M, Cui H, Kiayama S, Koizumi M. (2025). The crucial role of the left inferior frontal gyrus (BA44) in synergizing syntactic structure and information structure during sentence comprehension. Brain and Language, 2025, 262:105533 https://doi.org/10.1016/j.bandl.2025.105533
言語学の理論をfMRIを用いて検証した、東北大学文学研究科の小泉政利教授との共同研究が、国際学術誌 Brain and Language に出版されました。
本研究では、異なる語順(SOVとOSV)を持つ日本語の文を対象に、文の理解において脳が統語構造と情報構造をどのように統合するかを探りました。その結果、左下前頭回(BA44)がこれらのプロセスを調整する上で極めて重要な役割を果たしていることが明らかになりました。
本研究は、fMRIを用いて文法処理と談話処理に異なる脳領域が関与していることを証明し、私たちの言語処理の理解を深めるとともに、言語学の理論を支持するものとなりました。 この成果は、人間の脳内で言語構造と情報内容が動的に相互作用する仕組みを明らかにし、言語理解の認知的および神経基盤についての理解を深めるものです。また、fMRIが言語処理の神経基盤を解明する上で非常に有効な手段であることを示しています。(鄭)
Jeong H, Kim JH, Yano M, Cui H, Kiayama S, Koizumi M. (2025). The crucial role of the left inferior frontal gyrus (BA44) in synergizing syntactic structure and information structure during sentence comprehension. Brain and Language, 2025, 262:105533
https://doi.org/10.1016/j.bandl.2025.105533