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研究概要詳細

Research outline

202101.28 自分の死について考えている時、脳はどう働いている?(論文出版) Posted in 研究

人は自らの死を避けることができません。自らの死の問題は特に高齢期においては切実です。ですが、そもそも、高齢の人が自分の死について考えている時、脳のどの部位が関わり、どのような心の状態が生じているのでしょうか。私たちはこの問いにfMRIを使って答えました。
実験の結果、@自分の死について考えている時は補足運動野 (SMA) が活動する、A死の恐怖の程度と右縁上回 (rSMG) との活動に負相関がある、B死の恐怖の程度と後帯状皮質 (PCC)との間に逆U字型の相関がある、ということが明らかになりました。
それぞれ、@抑制、または自らの死の思考の本質的な部分に関わる、A死の恐怖の強い人ほど身体意識を低下させる、B死の恐怖の弱い人・強い人は、死の思考を自らに関係したアジェンダ(やるべきこと)として捉えられていない、ということが示唆されます。
研究成果は、Cerebral Cortex Communications に出版されました。
実験に参加してくださった被験者の皆様に、心より御礼申し上げます(平野)

論文は以下のリンクから読むことができます。
https://doi.org/10.1093/texcom/tgab003

添付ファイル