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研究概要詳細

Research outline

202007.21 社会的状況理解の多層性とその神経基盤を解明(論文採択) Posted in 研究

私たちは身の回りの状況を当たり前のように理解していますが、扁桃体に損傷を受けるとその理解が困難になることが知られています。一方、脳機能イメージング研究は社会的状況理解における大脳皮質連合野の重要性を示してきました。私たちはこれらの知見から社会的状況理解は少なくとも3つのタイプがあるのではないかと仮定しました:1)状況と立場の連合学習に基づく理解(生態学的理解)、2)立場との連合がない状況のみの理解(知覚的理解)、3)状況と立場が一見不一致な場合での理解(構成的理解)。状況に応じた適切な衣服を他者に推薦するという課題を用いて、社会的状況理解のタイプを操作するfMRI実験を行なった結果、生態学的理解は右扁桃体、知覚的理解は右上側頭溝後部、構成的理解は左中側頭回の活動と関連していることが明らかになりました。これらの成果は社会的状況理解の多層性を神経科学的に示す研究として、Social Neuroscienceに採択されました。(大場)
https://doi.org/10.1080/17470919.2020.1793811

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