202410.22
あなたはすべての領域で他人より優れていると信じていますか？（論文掲載）
Posted in 研究
人々は、自分は他人よりも優れていると考える肯定的な自己評価を持つ傾向があります。しかし、評価領域の違いによって、この肯定的な自己評価が存在するかどうかはわかっていません。また、性格特性との関係もよくわかっていません。本研究では、日本人が自分を他者よりも不道徳ではないと評価する一方で、能力領域では他者よりも劣っていると評価することを明らかにしました。また、道徳的領域では自己防衛的動機を用いる傾向があることが示されました。さらに、ネガティブな道徳的領域では、特性は自分は他人よりも優れている程度と相関しません。しかし、信頼に関連する特性の多くは、道徳的領域における自己評価と他者評価の両方と相関していました。これは、道徳的領域における自己評価と他者評価が類似していることを示しているのかもしれません。本研究は、社会的認知次元と動機づけを組み合わせた評価領域の枠組みを構築し、相互信頼に由来すると考えられる自己評価の基礎的メカニズムを示唆しました。
研究成果論文「The psychological mechanisms of the better-than-average effect in the moral and competence domains under self-enhancement and self-protection motives among young Japanese adults 」がFrontiers in Psychology誌に掲載されました。（丁） https://doi.org/10.3389/fpsyg.2024.1367568
人々は、自分は他人よりも優れていると考える肯定的な自己評価を持つ傾向があります。しかし、評価領域の違いによって、この肯定的な自己評価が存在するかどうかはわかっていません。また、性格特性との関係もよくわかっていません。本研究では、日本人が自分を他者よりも不道徳ではないと評価する一方で、能力領域では他者よりも劣っていると評価することを明らかにしました。また、道徳的領域では自己防衛的動機を用いる傾向があることが示されました。さらに、ネガティブな道徳的領域では、特性は自分は他人よりも優れている程度と相関しません。しかし、信頼に関連する特性の多くは、道徳的領域における自己評価と他者評価の両方と相関していました。これは、道徳的領域における自己評価と他者評価が類似していることを示しているのかもしれません。本研究は、社会的認知次元と動機づけを組み合わせた評価領域の枠組みを構築し、相互信頼に由来すると考えられる自己評価の基礎的メカニズムを示唆しました。
研究成果論文「The psychological mechanisms of the better-than-average effect in the moral and competence domains under self-enhancement and self-protection motives among young Japanese adults 」がFrontiers in Psychology誌に掲載されました。（丁）
https://doi.org/10.3389/fpsyg.2024.1367568