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202403.19 摂食障害の患者さんは、脳のネットワークが異なる?(論文発表) Posted in 研究

脳の機能を考える時、特定の部位の活動を調べることも大切ですが、脳全体をネットワークとして捉え、複数の脳部位がどのようなパターンで活動するか、という「機能的結合性」も重要であることがわかっています。摂食障害の患者さんは、健康な方と比べて、この機能的結合性が大きく異なるのではないか、と言われてきましたが、被験者の数の少なさのために、全体として結果の再現性・確実性が低い傾向にありました。そこで、国立精神・神経医療研究センターの関口敦先生の主導により、千葉大学・九州大学・京都大学・東北大学・産業医科大学で協力し、撮像されたMRIデータを集めて大きな一つの大きなデータとして解析するという研究プロジェクトが実施されました。東北大学では大学病院心療内科との協力のもと、加齢医学研究所脳MRIセンターのMRI装置を用いて患者・健常者のデータを収集しました。
この論文では、千葉大学が中心となって機能的結合性を解析し、摂食障害の患者さんと健康な方では様々な脳部位間での結合性が変化していること、さらに、摂食障害のサブタイプ間では視覚ネットワークでの結合性に差があることを明らかにしました。この結果について、総勢34名の共著者からなる”Comprehensive elucidation of resting-state functional connectivity in anorexia nervosa by a multicenter cross-sectional study”という論文タイトルで、Psychological Medicine誌に掲載されました(濱本)。
https://doi.org/10.1017/S0033291724000485

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