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202110.05 文法的処理におけるL2習熟度の効果: fMRIを用いた研究 (学会発表) Posted in 研究

これまで第二言語(L2)習熟度が高くなれば、脳内の言語理解(意味処理)は母語と類似する処理を行うが、文法処理においては習熟度が高くなっても異なる脳領域が関与することが報告されていました。文法処理に影響を与える原因として習得年齢、習得環境、母語と第二言語間の言語的距離などが考えられますが、まだ十分な検証が行われていません。本研究では、文法処理における習得環境(イマージョン環境)の要因を検証するために、日本で生活している中国人日本語学習者を対象に、日本語の文法処理時の脳活動を測定するfMRI実験を行いました。その結果、より高い日本語能力を獲得した学習者は、母語話者と同じ脳領域を用いて文法処理を行なっていることが分かりました。この結果は、習得年齢が遅くても、母語と第二言語間の言語的距離があっても、イマージョン環境での言語習得が文法獲得を促進させる可能性を示唆するものです。研究成果をSociety for the Neurobiology of Language (virtual conference)で発表しました。 (Cui Haining)

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