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202602.01 防災教育の「盛り込みすぎ」は逆効果?:津波メカニズムと避難指示の併用教育効果の脳検証(論文出版) Posted in 研究

津波のメカニズム(なぜ起こるか)と避難指示(何をすべきか)の両方を伝えることは、防災教育の効果をより高めるのでしょうか。これまでの研究で、それぞれの情報は個別に有効であることが示されてきましたが、それらを組み合わせた際の影響、特に個人の脳内での処理プロセスが避難意図にどう結びつくかは検証されていませんでした。そこで本研究では、日本の大学生を対象に、津波のメカニズム解説、避難指示、その両方を組み合わせたもの、および対照群の4つのグループに分けた実験を実施しました。fMRI(機能的磁気共鳴画像法)を用いて動画視聴中の脳活動を測定し、視聴前後での避難意図の変化を調査した結果、各情報は個別に有効である一方、それらを組み合わせると認知負荷が増大し、自己参照処理に関わる後帯状皮質(PCC)の活動が抑制されることで、教育効果が損なわれる可能性が示されました。防災教育において、情報の豊富さと認知処理容量のバランスを最適化する必要性を、神経科学的根拠から示した重要な研究です。本研究成果は、Journal of Disaster Researchに掲載されました。

Neural Evaluation of Educational Videos: Potential Disadvantage of Combining Hazard-Mechanism Explanation and Evacuation Instruction Messages
Yuang Chen, Kei Takahashi, Azumi Tanabe-Ishibashi, Naoki Miura, Motoaki Sugiura
Journal of Disaster Research, 2026 https://doi.org/10.20965/jdr.2026.p0033

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